「つもり」を表す言葉|意図・予定・計画からintend to・plan to・be going toまで

「つもり」を表す言葉

「つもり」は、自分がこれから何をするのかを話すときによく使われる日本語である。

「明日は早く起きるつもりだ」
「来年、海外へ行くつもりだ」
「そんなことを言うつもりはなかった」
「冗談のつもりだった」

このように、「つもり」は未来の行動について使うことが多い。しかし、単なる「予定」と同じではない。

「旅行するつもりだ」
「旅行する予定だ」
「旅行を計画している」
「旅行したい」

では、話し手の気持ちと実現までの段階が少しずつ違う。

さらに「つもり」には、「そんなつもりではなかった」のように、過去の行動に込めた意図を表す使い方もある。

英語でも「つもり」に一つの決まった訳があるわけではない。

intend to、plan to、be going toなどが使われるほか、「そんなつもりではなかった」ならmean toが重要になる。

では、そもそも「つもり」とは何なのだろうか。

その中心にあるのは、自分の中で「こうする」と方向を決めていることである。

まず日本語の「つもり」の周辺を整理し、そのあとで英語の世界を見ていこう。

「つもり」に漢字はあるのか?

「つもり」は通常ひらがなで書く。

語源的には「積もる」と関係し、「積もり」と表記されることもあるが、現代語で「明日行くつもりだ」のように意図を表す場合は、ひらがなで「つもり」と書くのが一般的である。

そのため、「見る・観る」のように漢字によって意味を分ける言葉ではない。

ただし、「つもり」には複数の使い方がある。

形中心となる概念使用例
〜するつもり行動する意思来年留学するつもりだ
〜しないつもり行動しない意思今回は参加しないつもりだ
〜するつもりだった過去に持っていた意思電話するつもりだった
〜したつもり自分ではそうしたと認識する説明したつもりだ
〜のつもりその意図・認識で行う冗談のつもりだった
そんなつもりではないそのような意図はない傷つけるつもりはなかった

同じ「つもり」でも、「これからする意思」と「行動に込めた意図」では少し性質が違うのである。

「つもり」に関係する日本語

「つもり」の周辺には、未来、意思、計画などに関係する表現が多い。

日本語どのような概念なのか
つもり自分の中で行動の方向を決めている
意図何をしようとしているのかという考え
意思自分でこうすると決める気持ち
決意強く決めた意思
予定将来行うこととして決まっている事柄
計画実現に向けて方法や手順を考えること
方針今後どの方向へ進むかという基本的な考え
したい行動への希望・欲求
する気行動しようという気持ち
しようと思う行動する方向へ考えている
することにする選択して決定する
することに決める選択肢の中から意思決定する
する予定将来の予定として決まっている
するつもりだった過去にはその意思があった
するつもりはないその行動を行う意思がない
そんなつもりではないそのような意図ではない

「つもり」を理解するうえで重要なのは、希望→意思→決定→計画・予定→実行という流れである。

「したい」と思っただけでは、まだ「するつもり」とは限らない。

「つもり」の概念はどこへ枝分かれするのか

「つもり」の周辺は、次のような軸で整理できる。

違いの軸主な日本語注目する点
欲求したい、やりたい望んでいるだけか
意思する気、するつもり実際に行う方向へ気持ちが向いているか
決定することにする、決める選択を終えたか
強さつもり、決意どれほど強く決めているか
具体性つもり、計画方法まで考えているか
外的な確定つもり、予定日時などが決まっているか
意図〜するつもりで行動にどんな目的・意図があるか
過去の意思〜するつもりだった過去に何をしようとしていたか
認識〜したつもり自分ではそうしたと考えているか

「つもり」は未来を表す言葉というより、行動と自分の意思との関係を表す言葉と考えたほうがわかりやすい。

「したい」と「するつもり」|希望か、意思か

「したい」と「するつもり」は非常に重要な違いである。

「いつか世界一周旅行をしたい」

なら、旅行への希望を表している。

しかし、

「来年、世界一周旅行をするつもりだ」

となれば、実際に行動する方向へ意思が進んでいる。

つまり、

したい → 行動を望んでいる

するつもり → 行動する意思がある

という違いである。

「したい」という気持ちが強ければ「つもり」になるわけではない。

「海外で暮らしたい。でも実際に移住するつもりはない」

という文も自然である。

希望と意思は別の概念なのである。

「する気」と「するつもり」|気持ちがあるか、方向を決めているか

「する気」は、その行動に向かう気持ちや意欲を表す。

「勉強する気がある」
「謝る気はない」

などである。

「するつもり」は、それより具体的に「自分はそうする」と方向を決めている場合に使いやすい。

「今日は勉強する気がある」

なら、やる気があることに注目している。

「今日は3時間勉強するつもりだ」

なら、自分の中でその行動をする方向を決めている。

したがって、

する気 → 行動への気持ち・意欲

するつもり → 行動する方向を自分の中で定めている

と整理できる。

「しようと思う」と「するつもり」|考えている段階か、意思が固まっているか

「しようと思う」は、「するつもり」と非常に近い。

「明日、図書館へ行こうと思う」
「明日、図書館へ行くつもりだ」

どちらも自然である。

ただし、「〜しようと思う」は、文字通りには「そうしようと考えている」という表現であり、比較的柔らかい。

「つもり」は、自分の中でその方向へ意思が定まっている感覚が出やすい。

そのため、

しようと思う → そうする方向で考えている

するつもり → そうする意思を持っている

という違いとして捉えるとわかりやすい。

ただし実際の会話ではかなり重なる表現である。

「するつもり」と「することにする」|意思の状態か、決定する瞬間か

「することにする」は、選択や決定に注目する。

「今年は旅行しないことにした」

なら、旅行するかどうかを考えた結果、「しない」と決めたことを表す。

一方、

「今年は旅行しないつもりだ」

なら、現在の自分が「旅行しない」という意思を持っていることが中心である。

つまり、

することにする → 決める

するつもり → 決めた方向に意思が向いている

という違いがある。

「決定」という出来事と、「意思」という状態の違いと考えるとわかりやすい。

「つもり」と「予定」|自分の意思か、未来のスケジュールか

「つもり」と「予定」は似ているが、視点が違う。

「来週、東京へ行くつもりだ」

では、自分の意思に焦点がある。

「来週、東京へ行く予定だ」

では、未来のスケジュールとして決まっていることに焦点がある。

たとえば、

「来年会社を辞めるつもりだが、まだ会社には伝えていない」

は自然である。

本人の意思だけでも「つもり」は成立する。

一方、「予定」には、日時や計画など、未来の出来事としてある程度具体化している感覚がある。

したがって、

つもり → 自分の意思

予定 → 将来の出来事として決まっていること

が中心である。

「つもり」と「計画」|意思か、実現までの道筋か

「計画」では、何をするかだけでなく、どのように実現するかが重要になる。

「来年留学するつもりだ」

なら、留学する意思を表す。

「来年留学する計画を立てている」

なら、学校、時期、費用、手続きなどを具体的に考えている可能性がある。

したがって、

つもり → 何をするかという意思

計画 → どう実現するかという道筋

という違いである。

もちろん、計画がある人は通常「するつもり」でもある。しかし、「つもり」があるからといって具体的な計画があるとは限らない。

「つもり」と「決意」|普通の意思か、強く固めた意思か

「決意」は「つもり」より強い。

「明日は早起きするつもりだ」

は日常的な意思である。

「絶対に医者になると決意した」

なら、強い覚悟を伴う。

「決意」には、迷いや困難があってもその方向へ進むという強さが感じられる。

つまり、

つもり → 行動する意思

決意 → 強く固めた意思

という関係である。

すべての「つもり」が「決意」なのではない。

「するつもり」と「したつもり」|未来の意思か、自分の認識か

「つもり」には、もう一つ重要な使い方がある。

「明日説明するつもりだ」

では、未来の意思を表す。

しかし、

「昨日ちゃんと説明したつもりだ」

では意味が違う。

これは、自分では説明したと認識しているという意味である。

「メールを送ったつもりだった」
「確認したつもりだった」
「十分注意したつもりだ」

なども同じである。

実際にはできていなかった可能性もある。

したがって、

するつもり → これから行う意思

したつもり → 自分ではそうしたと考えている

という二つの方向がある。

この違いは英語でも別の表現になるため重要である。

「つもりはなかった」|行動ではなく意図を否定する

「そんなつもりではなかった」も重要な使い方である。

「あなたを傷つけるつもりはなかった」
「失礼なことを言うつもりはなかった」

この場合、「実際に何をしたか」と「何を意図していたか」を分けている。

相手を傷つけてしまったとしても、

「傷つけようという意図はなかった」

と言うことができる。

ここでの「つもり」は、未来の予定ではなく行動の背後にある意図である。

この概念は英語のmean toやintend toにつながっていく。

ここまでの日本語を概念で整理すると

「つもり」の周辺を整理すると次のようになる。

概念日本語表現
行動への希望したい
行動への意欲する気がある
行動する方向で考えるしようと思う
行動する意思するつもり
選択・決定することにする、決める
強く固めた意思決意する
未来のスケジュール予定
実現までの道筋計画
行動に込めた目的意図
過去に持っていた意思するつもりだった
自分の中での認識したつもり
意図の否定そんなつもりではない

ここで重要なのは、「つもり」を単なる未来表現として捉えないことである。

中心にあるのは、人がある行動をどのような意思・意図で捉えているかである。

英語では「つもり」をどう表すのか?

では、英語では「つもり」をどう表すのだろうか。

日本語で整理した概念を英語側へつなげると、次のようになる。

日本語のイメージ英語コアイメージ
〜する意図があるintend to意図としてそうする
〜する計画であるplan to計画としてそうする
〜するつもり・そうする予定be going toすでにその方向へ向かっている
〜しようと思っているbe thinking of -ing選択肢として考えている
〜するつもりだったwas going toそうする方向だった
〜する意図だったmean toその行動を意図していた
〜することに決めたdecide to意思決定する

この表は「つもり=intend to」という対応表ではない。

「来年留学するつもりだ」でも、何を伝えたいかによってintend to、plan to、be going toなどが使われ得る。

日本語の「つもり」の中に含まれていた意思・意図・計画・決定を、英語では別々の角度から表しているのである。

intend to|そうする意図を持っている

intend toのコアイメージは、その行動を行う意図を持っていることである。

I intend to continue my studies.

私は勉強を続けるつもりである。

単なる希望ではなく、「そうする意図がある」という意味になる。

I intend to finish this work today.

今日この仕事を終えるつもりである。

want toと比べると違いがわかりやすい。

I want to finish this work today.

今日この仕事を終えたい。

こちらは希望である。

I intend to finish this work today.

今日この仕事を終えるつもりである。

こちらは意思・意図である。

したがって、

want to → したい

intend to → するつもりである

という概念の違いがある。

ただしintend toは、日常会話ではやや硬めに響くこともある。

plan to|実行する計画がある

plan toは、実際に行う計画を持っていることに焦点がある。

I plan to visit Canada next year.

来年カナダを訪れる予定である。

We plan to open a new store.

私たちは新しい店を開く計画である。

intend toより、実現に向けた具体性を感じさせやすい。

比較すると、

intend to → そうする意図がある

plan to → そうする計画がある

となる。

日本語の「つもり」はどちらにもまたがるため、文脈を見て選ぶ必要がある。

be going to|すでにその方向へ向かっている

be going toは未来表現として習うが、「つもり」との関係でも重要である。

I’m going to study tonight.

今夜勉強するつもりだ。

ここでは、今夜勉強する方向に話し手の意思がすでに向いている。

I’m going to talk to him tomorrow.

明日彼と話すつもりだ。

intend toより日常会話で自然に使いやすい。

ただしbe going toには、話し手の意図だけでなく、

It’s going to rain.

雨が降りそうだ。

のように、現在の状況から予想される未来を表す使い方もある。

そのため、

be going to=つもり

と固定して覚えるのではなく、現在から未来へすでに流れができているという感覚で捉えると理解しやすい。

mean to|その行動をする意図がある

mean toは「意味する」のmeanとは少し違って見えるが、意図を表す重要な表現である。

特に、

「そんなつもりではなかった」

という日本語と相性がよい。

I didn’t mean to hurt you.

あなたを傷つけるつもりはなかった。

実際には相手を傷つけてしまったかもしれない。

しかし、「傷つけようという意図はなかった」と説明している。

I meant to call you yesterday.

昨日あなたに電話するつもりだった。

この場合は、「電話しようという意図はあった」という意味である。実際には電話できなかったという文脈でもよく使われる。

intend toが比較的明示的・硬めな「意図する」であるのに対し、mean toは日常的に「そうするつもりだった」「わざとそうしたわけではない」と話す場面で重要になる。

be thinking of -ing|そうしようかと考えている

「つもり」と言うほど意思が固まっていない段階もある。

その場合に重要なのがbe thinking of -ingである。

I’m thinking of changing jobs.

転職しようかと考えている。

これは、

I’m going to change jobs.

転職するつもりだ。

よりも決定度が低い。

まだ選択肢として考えている段階である。

日本語でも、

「転職しようかなと思っている」

と、

「転職するつもりだ」

では違う。

したがって、

be thinking of -ing → そうしようかと考えている

be going to → そうする方向に決めている

という流れで捉えられる。

「つもり」から広がる英語表現

日本語側の概念を基準にすると、周辺の英語表現も整理しやすい。

段階・概念英語表現日本語のイメージ
希望want toしたい
検討be thinking of -ingしようかと考えている
決定decide toすることに決める
意図intend toする意図がある
計画plan toする計画である
未来への方向be going toするつもりである
行動に込めた意図mean toそうするつもりである
過去の予定・意思was/were going toするつもりだった

たとえば、「会社を辞める」という一つの行動でも、

I want to quit my job.

仕事を辞めたい。

I’m thinking of quitting my job.

仕事を辞めようかと考えている。

I’ve decided to quit my job.

仕事を辞めることに決めた。

I intend to quit my job.

仕事を辞めるつもりである。

I plan to quit my job next year.

来年仕事を辞める計画である。

のように、気持ちから実行へ向かう段階を分けて表すことができる。

「つもり」を理解することは、英語の未来表現だけでなく、人の意思決定を英語でどう表現するかを理解することにつながる。

「つもり」の概念地図

「つもり」の世界を一つの流れとして見ると、次のようになる。

これから何かをする
│
├─ そうしたい
│ ├─ 希望・欲求
│ └─ want to
│
├─ そうしようか考えている
│ ├─ 検討
│ └─ be thinking of -ing
│
├─ そうすると決める
│ ├─ 決定
│ └─ decide to
│
├─ そうする意思・意図がある
│ ├─ するつもり・意図する
│ └─ intend to
│
├─ 実現方法まで考えている
│ ├─ 計画する
│ └─ plan to
│
├─ すでにその方向へ進んでいる
│ ├─ するつもり・する予定
│ └─ be going to
│
└─ 行動にどんな意図があったか
  ├─ そんなつもりだった/ではなかった
  └─ mean to

別の見方をすると、

したい
↓
しようかと思う
↓
することに決める
↓
するつもりである
↓
計画する
↓
実行する

という流れが見えてくる。

もちろん現実の意思決定が必ずこの順番になるわけではない。

しかし、この概念の流れを持っておくと、want、think of、decide、intend、planなどを別々に暗記する必要がなくなる。

まとめ|「どの段階のつもりなのか」を考える

「つもり」は未来について話すときによく使うが、単なる未来表現ではない。

その中心にあるのは、人がある行動に対して持っている意思や意図である。

どのような状態か日本語主な英語
行動を望んでいるしたいwant to
行動を検討しているしようかと思うbe thinking of -ing
行動すると決めるすることにするdecide to
行動する意図があるするつもりintend to
実現方法を考えている計画しているplan to
未来へ方向が定まっているするつもりbe going to
過去にそうする意思があったするつもりだったwas/were going to / meant to
そのような意図ではなかったそんなつもりではなかったdidn’t mean to

日本語では「つもり」という一つの表現で広く表せる場面でも、英語ではintend、plan、be going to、meanなどに分かれる。

重要なのは、

「つもり=intend to」

と覚えることではない。

「まだ考えているだけなのか」
「もう決めたのか」
「自分の意思を表したいのか」
「具体的な計画があるのか」
「行動に込めた意図を説明したいのか」

を考えることである。

「したい」から「しようと思う」へ進み、「決める」「つもり」「計画」へ進んでいく。

このように一つの概念世界として捉えれば、want to、be thinking of、decide to、intend to、plan to、be going to、mean toの関係も見えてくる。

英語を選ぶ前に、まず**「どの段階の『つもり』なのか」**を考えることが大切なのである。

コメントする