「続ける」を表す言葉|継続する・続行する・維持するからcontinue・keep・maintainまで

「続ける」を表す言葉

「続ける」は、日常生活で非常によく使われる日本語である。

「勉強を続ける」「仕事を続ける」「話を続ける」「運動を続ける」「同じ状態を続ける」など、さまざまな場面で使われる。

しかし、これらの「続ける」はすべて同じではない。

途中でやめずに行動することも「続ける」であり、長い期間にわたって習慣を保つことも「続ける」である。中断したあとに再び始めることもあれば、ある状態を変えずに保つこともある。

日本語には、「継続する」「続行する」「持続する」「維持する」「繰り返す」「再開する」「保つ」など、「続ける」の周辺に多くの言葉がある。

英語でも「続ける」は continue だけではない。keep / maintain / last / persist / resume など、「何がどのように続くのか」によって表現が変わる。

では、そもそも「続ける」とはどのような概念なのだろうか。

まず日本語の「続ける」の世界を整理し、そのあとで英語ではこの世界をどのように分けているのかを見ていこう。

「続ける」と「続く」|自分が続けるか、ものごとが続くか

「続ける」の世界を考えるうえで、最初に区別したいのが「続ける」と「続く」である。

私は勉強を続ける。

雨が三日間続く。

「続ける」は、基本的に誰かが何かを終わらせず、その先まで行うことを表す。

一方、「続く」は、出来事や状態そのものが終わらずに存在することを表す。

表現中心となる概念使用例
続ける行為・状態などを終わらせず先へ進める勉強を続ける
続く行為・状態などが終わらず先まで存在する雨が続く
続けて間を空けず次のことを行う続けて二回勝つ
引き続き前の状態・行動をそのまま継続する引き続き調査する

「続ける」と「続く」は同じ「継続」という世界にあるが、誰かが続けるのか、ものごと自体が続くのかという違いがある。

「続ける」に関係する日本語

「続ける」の周辺には、継続の仕方によってさまざまな言葉がある。

日本語どのような「続ける」か
続ける終わらせず、その先まで行う
続く状態・出来事などが終わらず存在する
継続するある行為・状態を途切れさせず続ける
続行する進行中の行為をやめずに進める
持続する状態や効果などが一定時間続く
維持するある状態や水準を変えずに保つ
保つ状態などを失わないようにする
繰り返す同じことを何度も行う
習慣にする同じ行動を日常的に続ける
やり通す始めたことを最後まで続ける
粘る簡単にあきらめず続ける
再開する一度中断したことを再び始める
長続きする比較的長い期間続く
持ちこたえる悪い状況の中でも状態を保つ

同じ「続く・続ける」の周辺でも、時間、反復、中断、状態の維持、最後まで行うことなど、注目している部分が異なる。

「続ける」の概念はどこへ枝分かれするのか

「続ける」の中心には、終わるはずの地点で終わらず、その先までつながっていくというイメージがある。

そこから、いくつかの方向へ概念が枝分かれする。

行為を止めない|続ける・継続する・続行する

始めた行為を終わらせず、そのまま先へ進める。

状態を保つ|維持する・保つ

同じ状態や水準が変わらないようにする。

時間的に続く|続く・持続する・長続きする

出来事・効果・状態などが一定の時間にわたって存在する。

同じことを何度もする|繰り返す・習慣にする

一つの行為が長く伸びるのではなく、同じ行為が何度も起こる。

最後まで続ける|やり通す・粘る

途中でやめないだけでなく、困難があっても続けることに注目する。

中断後に続ける|再開する

一度途切れたあと、もう一度その行為を始める。

つまり「続ける」といっても、「途切れない」「状態を保つ」「何度も行う」「最後まで行う」「再び始める」では、概念が異なるのである。

「続ける」と「継続する」|日常的な表現か、継続そのものを意識するか

「続ける」は非常に広く、日常的な表現である。

毎日、英語の勉強を続けている。

「継続する」は、ある活動や状態が一定期間にわたって続くことを、やや客観的に表す。

この取り組みを来年度も継続する。

「続ける」は会話でも広く使えるが、「継続する」は仕事、制度、計画、取り組みなどについて使われることが多い。

続ける → 広く「やめずに行う」

継続する → ある活動・状態を途切れさせず続ける

という関係である。

「続ける」と「続行する」|続けることか、進行中のものをそのまま進めることか

「続行する」は、すでに始まっている行為を、そのまま先へ進めることを表す。

雨が降っていたが、試合を続行した。

ここでは単に長期間続けるというより、途中で中止せず、そのまま進めることが重要である。

勉強を10年間続行した。

とは普通あまり言わない。

長期的な活動なら「続けた」「継続した」のほうが自然である。

続ける → 広い継続

続行する → 進行中のものを中止せず進める

という違いがある。

「続ける」と「維持する」|行為を続けるか、状態を保つか

「維持する」は、「続ける」と似ているが焦点が異なる。

運動を続ける。

健康な状態を維持する。

「運動」は行為なので、それを時間的に先へつなげている。

「健康な状態」は状態なので、それが変化しないように保っている。

したがって、

続ける → 行為などを先へつなげる

維持する → 状態・水準などを保つ

という違いである。

「売上を維持する」「関係を維持する」「温度を維持する」などにも使われる。

「維持する」と「保つ」|やや客観的に維持するか、失わないようにするか

「保つ」は「維持する」より日常的で、使える範囲も広い。

部屋を清潔に保つ。

一定の距離を保つ。

健康を保つ。

「維持する」も似た意味を表せるが、制度・機能・水準・状態などについて、やや客観的に使われやすい。

品質を維持する。

社会秩序を維持する。

どちらにも「同じ状態を崩さない」という共通点がある。

「続ける」と「持続する」|行為を続けるか、効果や状態が続くか

「持続する」は、状態や効果などが時間的に続くことを表す。

薬の効果が長時間持続する。

集中力が持続しない。

「続ける」は人が行う行為について使いやすい。

一方、「持続する」は、効果・状態・力などが時間の中で失われずに存在することに重点がある。

続ける → 行為を先へ進める

持続する → 状態・効果などが時間的に続く

と整理できる。

「続ける」と「繰り返す」|一つの行為が続くか、同じ行為が何度も起こるか

「続ける」と「繰り返す」は同じではない。

30分走り続ける。

これは、一つの「走る」という行為が途切れず続いている。

一方、

同じ練習を10回繰り返す。

では、一つの行為が終わり、また同じ行為が始まっている。

つまり、

続ける → 一つの流れが先まで伸びる

繰り返す → 同じことが何度も起こる

という違いである。

ただし、「毎日運動を続ける」のように、反復の積み重ねを「続ける」と表すこともある。

「続ける」と「習慣にする」|継続するか、繰り返しを生活の一部にするか

毎朝歩き続けている。

毎朝歩くことを習慣にしている。

どちらも長期的な継続を表せるが、「習慣にする」では繰り返される行動が生活のパターンになることが重要である。

「続ける」は、その行動が続いているという事実を表す。

「習慣にする」は、その繰り返しが日常の一部になっていることを表す。

「続ける」と「やり通す」|途中まで続けるか、最後まで続けるか

「やり通す」には、終点が意識されている。

大変だったが、最後までやり通した。

「続ける」は、今後も続く可能性がある。

これからも勉強を続ける。

一方、「やり通す」は、途中でやめずに最後まで完了させることが重要である。

続ける → 途中でやめず先へ進める

やり通す → 終点まで続けて完了する

という違いである。

「続ける」と「粘る」|継続そのものか、困難があってもあきらめないか

「粘る」は、単に時間的に続けるだけではない。

最後まで粘って交渉した。

ここには、簡単には成功しない、苦しい、あきらめたくなるといった状況がある。

それでも続けるのが「粘る」である。

したがって、

続ける → 広い継続

粘る → 困難があってもあきらめず続ける

と考えられる。

「続ける」と「再開する」|途切れず続けるか、一度止まってから続けるか

「再開する」では、途中に中断がある。

雨がやんだので試合を再開した。

流れは、

始める → 中断する → 再び始める

となる。

「続ける」なら、基本的にはそのまま先へ進む。

「再開する」は、一度切れた流れをもう一度つなぎ直す表現なのである。

ここまでの日本語を概念で整理すると

「続ける」の周辺にある日本語を整理すると、次のようになる。

概念日本語表現
行為をやめずに先へ進める続ける
活動・状態を途切れさせない継続する
進行中の行為を中止しない続行する
出来事・状態が時間的に続く続く
効果・状態などが時間的に続く持続する
状態・水準を変えずに保つ維持する・保つ
同じ行為を何度も行う繰り返す
繰り返しを生活の一部にする習慣にする
最後まで続けるやり通す
困難でもあきらめない粘る
中断したものを再び始める再開する
長い期間続く長続きする

このように、「続ける」の世界には大きく、継続・維持・反復・完遂・再開という方向がある。

英語では「続ける」をどう表すのか?

では、日本語で整理した「続ける」の世界を英語から見てみよう。

英語では continue が代表的だが、すべてを continue で表すわけではない。

日本語のイメージ英語コアイメージ
そのまま続けるcontinue中断せず、または中断後に先へ進む
ある行動を続けるkeep同じ行動・状態を保つ
状態・水準を維持するmaintain一定の状態を保つ
時間的に続くlast一定期間続く
困難でも続けるpersistあきらめず続ける
同じことを繰り返すrepeatもう一度行う
中断後に再開するresume中断したものを再び始める

これは「続ける=continue」「維持する=maintain」という一対一の対応表ではない。

英語では、何が続くのか、途中で止まったのか、同じ状態を保つのか、困難でも続けるのかによって言葉を選ぶのである。

continue|そのまま先へ続く・続ける

continue は「続ける」を表す中心的な英語である。

Please continue your work.
仕事を続けてください。

The rain continued all night.
雨は一晩中続いた。

continue の特徴は、人が何かを「続ける」場合にも、出来事が「続く」場合にも使えることである。

She continued talking.
彼女は話し続けた。

日本語では「続ける」と「続く」を分けるが、英語の continue は両方の方向へ広がっている。

また、一時的な中断のあとに続ける場合にも使える。

After a short break, we continued our discussion.
短い休憩のあと、私たちは話し合いを続けた。

コアイメージは、終点にせず、その先へ進むことである。

keep|同じ行動・状態を保ち続ける

keep には「保つ」という基本的な感覚がある。

そこから、

Keep walking.
歩き続けて。

のように、行動を続ける意味でも使われる。

She kept talking.
彼女は話し続けた。

continue talking と keep talking はどちらも「話し続ける」と訳せるが、keep にはその行動をそのまま保つ感覚がある。

keep + -ing は日常会話でも非常によく使われる形である。

Keep trying.
挑戦し続けて。

「その行動をやめずに続ける」という感覚をつかむと分かりやすい。

maintain|状態や水準を維持する

maintain は、行為そのものを続けるというより、ある状態や水準を保つ場合に使われる。

We need to maintain the quality.
私たちは品質を維持する必要がある。

He maintains a healthy lifestyle.
彼は健康的な生活を維持している。

「勉強し続ける」を単純に maintain とは言わない。

maintain が得意なのは、品質・関係・秩序・状態・水準などを崩さず保つことである。

そのため日本語の「維持する」「保つ」の世界と重なりやすい。

last|時間的に続く

last は、「誰かが何かを続ける」というより、出来事や状態などが一定期間続くことを表す。

The meeting lasted two hours.
会議は2時間続いた。

How long will the battery last?
この電池はどのくらい持つの?

ここでは「継続させる」という行為ではなく、どのくらいの時間存在するかが中心である。

continue が「その先へ続く」という流れに注目するのに対し、last は「どれくらい続くか」という時間に注目しやすい。

persist|困難があっても続ける

persist は、簡単には終わらない、あるいは困難があっても続けるという意味を持つ。

She persisted despite the difficulties.
彼女は困難があっても続けた。

人について使えば、「粘る」「あきらめず続ける」に近くなる。

一方、

The problem persists.
その問題は依然として続いている。

のように、好ましくない状態がなかなか消えない場合にも使われる。

単なる時間的な継続ではなく、何かに逆らうように残り続ける感覚がある。

「続ける」は反復・完遂・再開へ広がる

「続ける」の周辺には、中心語だけでは表しきれない概念がある。

同じことをもう一度する → repeat

Please repeat the exercise.
その練習をもう一度してください。

repeat は、一つの行為が途切れず続くのではなく、同じ行為をもう一度行うことである。

習慣的に続ける → keep doing / continue to do

I keep a diary every day.
私は毎日日記をつけている。

I continue to study English every day.
私は毎日英語の勉強を続けている。

継続の仕方によって keep や continue などを使い分けられる。

最後までやり通す → carry through / see through

She carried the plan through.
彼女はその計画を最後までやり通した。

ここでは単に継続するだけでなく、終点まで到達することが重要である。

中断後に再開する → resume

The game resumed after the rain stopped.
雨がやんだあと、試合が再開された。

resume では、中断が前提になる。

始まる → 中断する → 再び続く

という流れを一語で表せる。

continueとkeep|どちらも「続ける」?

continue と keep は、どちらも日本語では「続ける」と訳されることが多い。

Continue walking.
歩き続けてください。

Keep walking.
歩き続けて。

意味は近いが、見ているところが少し違う。

continue は、今行っていることをその先へ進めることに焦点を置く。

keep は、今の行動や状態を変えずに保つことに焦点を置く。

そのため keep は、

Keep quiet.
静かにしていて。

Keep smiling.
笑顔でいて。

のように、「その状態のままでいる」という方向にも自然に広がる。

continueとresume|そのまま続けるか、中断後に再開するか

continue と resume も近いが、中断の扱いが異なる。

We continued the meeting.
私たちは会議を続けた。

We resumed the meeting.
私たちは会議を再開した。

resume では、一度会議が止まっている。

continue は中断なしでも、中断後でも使えるため、より広い。

したがって、

continue → 先へ続ける

resume → 中断したものを再び始める

という関係になる。

「続ける」の概念地図

「続ける」の中心を、終わらせず、その先へつなげると考えると、周辺の言葉が整理しやすい。

続ける
├─ 行為をそのまま先へ進める
│  ├─ 続ける・継続する → continue
│  └─ 同じ行動を保つ → keep doing
├─ 状態を変えずに保つ
│  ├─ 維持する・保つ → maintain / keep
│  └─ 状態が続く → continue
├─ 時間的に続く
│  ├─ 続く・持続する → continue
│  └─ 一定期間続く → last
├─ 同じことを何度も行う
│  └─ 繰り返す → repeat
├─ 困難でも続ける
│  └─ 粘る → persist
├─ 最後まで続ける
│  └─ やり通す → carry through / see through
└─ 一度止まってから続ける
   └─ 再開する → resume

こうして見ると、continue / keep / maintain / last / persist / resume は、ばらばらの英単語ではない。

すべて「時間の中で何かが途切れず、あるいは再びつながっていく」という大きな世界の中にある。

違うのは、何を、どのような形で続けているのかである。

まとめ|「何をどのように続けるのか」を考える

「続ける」は非常に広い日本語である。

「続ける」の種類日本語表現英語で考えられる代表的な表現
行為を先へ続ける続ける・継続するcontinue
同じ行動を保つ続けるkeep doing
状態・水準を保つ維持する・保つmaintain / keep
時間的に続く続く・持続するcontinue / last
同じことを何度も行う繰り返すrepeat
困難でも続ける粘るpersist
最後まで続けるやり通すcarry through / see through
中断後に続ける再開するresume

大切なのは、

「続ける=continue」

と一対一で覚えることではない。

行動をやめずに続けるのか。同じ状態を保つのか。長い時間続くのか。同じことを何度も繰り返すのか。困難でも粘るのか。一度止まったものを再開するのか。

日本語では、これらの多くを広い意味で「続ける」と捉えることができる。

そこでまず、**「何が、どのような形で続いているのか」**を考える。

そうすると continue / keep / maintain / last / persist / resume などの違いも、一つの「続ける」という概念世界の中でつながって見えてくるのである。

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